(18年前のこと)
それから、
Mは仕事もせずにダラダラと過ごした。
いつになったら仕事をするのか尋ねても、
「いい仕事が見つかったら働く」と、
一辺倒の返事しか返ってこなかった。
そんな生活が1年続いた頃、
いい仕事が見つかったらしく、
東陽町で働き始めた。
Mは1年間も家賃を払わずにいたわけだし、
「働きはじめたら家賃を払う」約束だったので、
給料が出たら2ヶ月分ずつ払ってもらえるもんだと思っていた。
そして月末になり、
Mに家賃を請求した。
Mはしぶしぶ5万円を支払った。
5万円は1ヶ月分の家賃である。
「Mが遊んでいた1年間の分はどうなってんだ。
毎月2ヶ月分ずつ払え。
働きはじめたら払うと言ってたじゃないか。」
俺はこの1年間のストレスをぶちまけるように怒った。
するとMは平然とこう言った。
「だから払ったじゃん。
働きはじめたから、これからは家賃払いますよ」
じゃあ何か?
働いてない期間の家賃を払う気は全く無いってことなのか?
俺は怒った。
Mは変わらず平然とこう言った。
「そのつもりだったけど?
働きはじめたら家賃払うって言ってお前も納得してたじゃん」
いやいや。
無職の間は家賃を払わなくて良いなんて約束してません。
働かなかったら一生無料で住めるのか?
そんな勝手で一方的な話、了承するわけがない。
言い争いが続いたが、
Mは毎月5万円、それ以上払う気は無いと言い通した。
そしてMはこう続けた。
「お前はいいよなー。
定年迎えたら年金貰えるんだろ。
俺は年金とか無いから。
だから老後の資金として
60才までに2千万円貯めなきゃいけないんだYO!!」
意味わからん。
だったらこの1年も働いて金貯めとけ。きちがい。
深夜まで不毛な言い争いが続いた。
1年間、ニートが家でゴロゴロしているのも相当なストレスだったが、
こいつは働きはじめてもストレスだ。